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恋愛短編劇場 あくまでも、これから書かれた物語は嘘八百の超フィクションです。でもちょっと真面目な恋愛劇場! (恋愛短編全3作まで作成予定!その第2作目!) 2004年8月 |
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★第二幕★ <会社の後輩とサラリーマン編>
ジュンコ:「短い間だったけど・・・ありがとう・・・このお台場ですべて終わりにしようね・・・」
私:「・・・本当にごめんね・・・でも、これだけは信じて欲しい・・・君 とのことは本気だったんだ。・・・本当に・・・。 」
本当に劇的な別れだった・・・。なんで恋愛には必ず終わりが来るのだろう・・・。 でも、別れた後でも、数年経った今でも、彼女のことを心から愛していた・・・。男は本当にいつまでも未練があるものだ・・・。
私は24歳のサラリーマン、名前はケンジ。職種は営業。就職して2年が経ち、やっと仕事にも慣れてだんだん軌道に乗ってきた。営業という仕事柄、後輩が出来てもすぐ辞めてしまい、私は2年経った今でもまともな後輩ができなかった。だから一日も早く後輩が欲しいと日々願っていた。 後輩が入社したら真剣に仕事を教え、一緒に頑張りたいと思っていた。それは私の小さい夢でもあった。 ある日のこと、うちの会社でまたもや営業の人事募集を出した。 結構、採用してもすぐ辞めてしまうので、最近募集はほぼ定期的に行っていた。 私:「竹田先輩、また営業募集しましたね〜」 竹田先輩:「ホントだよなー。どうせまたすぐ辞めちまうよ」 私はそう先輩と笑いながら話し先輩も募集に対して半分呆れていた。
募集を出して、5日くらい経った頃、何人か電話にて問い合わせは来たが、一向に面接まで来る人はいなかった。
そんなある日・・・
竹田先輩:「おいおい、噂を聞いたか〜?」 私:「えっ、なんですか?」 竹田先輩:「今度、面接くる奴、女だってよー!!」 私:「は?!お、女ですかー!?」 竹田先輩:「だいたい、うちの会社で女の営業なんて大丈夫かよー!!」 私:「いや〜、びっくりですね〜。いくつですか?」 竹田先輩:「なんかなぁ、噂では22歳くらいらしいぞ!!」 私:「ひょえ〜、楽しみですね〜」 竹田先輩:「なぁに、どうせすぐ辞めちまうだろ〜!!」 その後も私は先輩といろいろな想像をし二人で盛り上がっていた。 でも、いったい何で女性がうちの会社に・・・・。
そう、この時、私の運命の歯車は少しずつ動き出していた・・・。 これから、その女性との劇的な出逢いが起きるとは・・・。
その後、その女性の面接の日を迎え、私は一目だけその子の顔だけは見たいと、営業に出かけずに会社に残っていた。 そして・・・ コンコン! 面接の女性:「失礼します。すいません、面接に来た”ジュンコ”と申しますが・・・」 (うわ、来た!) 私は正直驚いた。第一印象はちょっとポッチャリ型でセミロングだったが、はっきり言ってかわいい感じ。彼女のとても緊張した顔が強烈に私の目に印象を残した。服装はキリっとしたリクルートスーツ姿で話し方もしっかりしていた。
事務員:「あ、お待ちしてました。面接の方ですね。こちらへどうぞ」 彼女はすぐさま面接する部屋に通され、私はその日はもう彼女を見ることは無かった。 営業に出かけた私は、運転中に「受かってくれ!!」と何度も願っていた。でも、待てよ?後輩が女性でも私の小さい夢はかなうのか・・・。 そんな事を考えながらその日は楽しく営業が出来た・・・。 (でも、かわいかったなぁ・・・)
私には3年つき合った”サナエ”という彼女がいる。うちの会社が人事募集をしたことは彼女には話していたが、面接に来た女性のことは一切口に出さなかった。なんせ、妬きモチやき。そんなこと話したら何を詮索されるかわかったもんじゃない・・・。
数日後、社内ではいろいろな噂が騒がれていた。先日の女性が採用になったことを私は聞いたのだった。会社の募集もとりあえず打ち切りとなった。 はっきり言ってとても嬉しかった。かつ、私はとても複雑な心境だった・・・。 例の女性が出社の前日まで、 会社では彼女の話しで持ちきりだった。なんせ、あの容姿。社内のみんなが喜び、いろんな想像をしていた。会社に一輪のきれいな花が咲くかのように・・・。 ただ、みんな忘れている。昔はきれいな花だった事務員がいることを・・・。
そして、新人の彼女が初めての出社の日。 その日の朝は、みんなは全員現場に直行もせず、いつもの通勤する時間より早く全員揃っていた。更に先輩たちはいつもより髪型がきまっていた気がする・・・。 恐るべし、新人効果!! そして、朝礼10分前になると彼女がやってきた。
ジュンコ:「おはようございます。」
爽やかな雰囲気が社内を駆けめぐった・・・。お互いに緊張した感じは否めなく、すぐに誰も声をかけようとはしなかった。 その後、彼女は部長に指示され私の隣の開いている席に座らされ、おとなしく静かに下を向いていた。 その後、朝礼の時に一人一人紹介をされ、彼女の初日が始まった。その後、私は緊張したのか隣の席に座るジュンコになかなか話しかけられなかった。 結局、その日はすぐに営業にでてしまい、私はジュンコと話すことはなかった。 なんでだろう。こんなに悔しがっている自分がいる・・・。少しでも話しかければよかったな・・・。あー無念・・・。
翌日の朝、会社に行くとどうゆう訳か部長直々に、私からジュンコにいろいろと教えてやってくれと頼まれた。 私はそのことに対し部長に質問や反対すらしなかった。むしろ私ははっきりいって嬉しかった。
ジュンコ:「宜しくお願いします。」 私:「あ、・・・・よ、宜しく・・・」
私は初めて彼女の目を見て話した。ドキドキした。なんでこんなにドキドキするんだ?仕事だぞ。後輩だぞ。そう、私は自分を言い聞かせた・・・。 私は午前中に仕事の詳しい内容や商品の知識、営業エリアのことなど真剣に説明した。ジュンコも必死になってメモ帳に記入をしていた。流石にこのときは男女関係なく、私も真面目に話が出来 ていた。 お昼になると行きつけのファミレスに数名で行った。そこで、私はジュンコに一番聞きたいことがあった。そうプライベートのことだった。 私:「どう?聞いた感じ仕事は簡単そうでしょ?」 ジュンコ:「いえ、実際に営業してみないと分からないですよね。楽しみですけど・・・あと覚えることが多いかな・・・」 私:「そっか・・・がんばってよ。ところでジュンコちゃんは歳はいくつなの?」 ジュンコ:「今年で22歳になります。」 私:「へーそうなんだ。俺より2つ下だね。どこから来てるの?」 ジュンコ:「船橋です。」 私:「ほー。随分遠くから来てるね〜。ちなみに彼氏は年上?」 ジュンコ:「・・・同い年です。」
と、一番聞きたいこともさらっと聞けたが、何がショックって最後の答えが一番ショックだった・・・。
だが、この後この時彼女が答えた言葉が、次第に変わって行くとは誰も想像が出来なかった・・・。そう私ですら・・・。
人生の出逢いとは、とても恐ろしいものだ・・・。
その後、ジュンコの初日は外に一歩も出ることなく、社内で私と一緒に勉強をして終えた。どうやら、いっぺんに勉強のし過ぎか、緊張のし過ぎかでジュンコの顔はすっかり疲れて見えた。 ジュンコ:「お疲れさまで した。お先に失礼します。」
私はその声の響きに、とてつもないも達成感と満足感を味わって私の一日も終えた。
入社して数日後、ジュンコも出社してだんだんと社内の人達とも顔や名前や会話も慣れ、仕事も現場にでて営業するようになった。ただ、同行営業で。 ふと思ったのだが、ジュンコが入社以前の私の隣の机は、すさまじいほどの汚さだったが、今となって机の上は恐ろしいほどキレイになっていた。周りのみんなもびっくりしていた。流石、女の子だなぁと関心していた。 ジュンコの同行営業は、とりあえず営業部の部長を初め課長や竹田先輩、私などアットランダムに同行となった。それぞれの営業の説明の仕方や商談方法など、一緒に名刺配りをしながら勉強をしていった。やはりお客様もジュンコと一緒に訪問するとびっくりするらしい。 ある日のこと、私と同行営業となった日。同行して気づいたのは結構ジュンコの顔は疲労に満ちていた。やはり新しい会社の初めは体力がいるなぁとつくづく私は思った。でも、私も気を使って営業に手を抜くわけにはいかないので、その日も一日走り回って一緒に営業を廻った。 その日、外もボチボチ薄暗くなってきた頃、最後の商談は夜の7時からだった。 私:「ジュンコちゃん、どうする?最後の商談7時からだけど・・・帰ってもいいよ。俺一人でも行くからさ」
ジュンコ:「・・・いえ、行きます。・・・勉強になりそうだから。」
ジュンコはそう結構あっさりと答えた。私もその返事にはちょっと驚き、本日最後の商談にはやや気合いが入った。
そして二人で最後のお客様に訪問し、結果的に7時からの商談はうまくまとまった。ジュンコとしては初めての契約の瞬間と喜びを味わった。そしてジュンコはあたかも自分が受注したかのように喜んでいた。もちろん私も喜んだが、ジュンコの喜ぶ顔を見て嬉しさは倍増していた。 ジュンコ:「おめでとうございます。良かったですね!」 私:「いや〜、ホント良かったよ!これもジュンコちゃんのおかげだよ。一緒だったから余計気合い入ったし(笑)」 ジュンコ:「いや、いや、私も本当に興奮したし、緊張もしましたよー。でも契約っていいですね!あー私も早くとりたいなぁ〜。」 私:「とれる、とれる!ジュンコちゃんならすぐだよ!よし、今度お祝いにメシおごるよ!(笑)」 ジュンコ:「あー本当ですかぁ?!嬉しいなー。・・・じゃあ、今日ちょうどないからなぁ〜。なんて冗談だけど。」 私:「えっ、マジ?!よし行こう、行こう!オゴッちゃる!!(笑)」
結局、受注をした帰りに成り行きで私達は初めて一緒に食事をすることになった。 今晩は会社の後輩として・・・
その数日後、ジュンコもだんだんと仕事に慣れ、一人で営業をするようになった。やはり一日でも早く受注を取りたいのだろうか、毎日ハリきって出勤していた。私には、ジュンコが受注を取ることにちょっと焦っている感じが見ゆけられた。
私:「おはよう、ジュンコちゃん。あのさぁ、ちょっと気になったんだけど受注を取ることに対してそんなに焦らなくてもいいよぉ」 ジュンコ:「ええ・・・でもなんか、ちょっと焦っちゃいますよね。課長も先輩もみんな取ってきてるし・・・。」 私:「(笑)ははは、そんなに簡単に売れないよ。ジュンコちゃん、ゆっくりでいいからさ。・・・ねっ!」
ジュンコ:「・・・先輩。・・・・・・・はい、ありがとうございます。」
その後もジュンコの焦りはあまり変わらなかったが、順調にお得意様も廻り、少しずつだが見込み客を増やしていった。
そんなある日。朝からジュンコは慌てて私に話してきた。
ジュンコ:「ケンジ先輩!今日のアポイントが入ってるお客様なんですけど、もしかしたら注文くれそうなんです!!」 私:「えっ!本当に?!・・・そうっかぁ・・・よし、同行してもらいなよ!部長とか課長とかさぁ!」 ジュンコ:「えっ?!・・・でも、もし同行してもらっても、注文くれなかったら・・・・」 私:「関係ないって!そういう心配よりも先に受注だろ?」 ジュンコ:「・・・ですけど・・・。」 私:「大丈夫だって!心配するなよ!!」 ジュンコ:「・・・分かりました。先輩、今日同行して下さい!」 私:「はっ?!お、俺?!・・・・い、いいけど・・・・。俺でいいの?!」
結局、その日私はジュンコと同行になった。私もそうだが二人でちょっと緊張した一日となった。
そして・・・・
私:「やったなー!!おめでとう!!初受注じゃん!!(笑)」 ジュンコ:「(微笑)・・・凄い嬉しい。本当に先輩のおかげです・・・。本当にありがとうございました。」 私:「いやいや、俺も超嬉しいよ!ほっとしたし・・・(笑)」
ジュンコ:「はぁ・・・(溜息)なんか、ちょっと一気に力が抜けました。疲れました・・・。」 私:「(笑)だろうな。でも、ジュンコちゃん、これからだよ、これから!」 ジュンコ:「(笑)そうですよね。またがんばらなくっちゃ。」
私:「よし、今晩もメシおごろうか?!お祝いに?」 ジュンコ:「・・・あ・・・あの、今日はごめんなさい。・・・実は今日彼氏と約束があって・・・・。ごめんなさい・・・。」 私:「・・・あっ、そうかぁ。ん〜残念だなぁ。またの日にしよっかぁ・・・今度、今度ね。あはははは(苦笑)」 ジュンコ:「・・・・すいません。」
なんだろう、私はさっきまで天国だった気分が一気に地獄へ落ちた気分になった。正直ショックだった・・・。 実は最近、私は仕事がちょっと忙しく彼女サナエと会えていない日が続いていた。実際にそういうことをいいわけにしたくないが、実は自分の心にだんだん隙間が出来たことに私は薄々感じていた・・・。 今はサナエのことより・・・・、
ジュンコちゃんのことが気になっていたから・・・。
あれからジュンコが入社して数ヶ月が過ぎた。実は我々の予想以上にジュンコは順調に受注を取ってきていた。我々の業界で女性の営業はいいのだろうかと社内でもしょっちゅう噂になっていた。そして、私はその後もジュンコへのアドバイスやお互いに受注を取るたびに一緒に喜び、私とジュンコはとてもいい仲・関係になっていた。 私:「ジュンコちゃん、調子いいね。この受注ペースはとってもいいよ。ホント忙しくなってきたね。」 ジュンコ:「はい、でもまだまだお客様に詳しい質問されたりするとたまにわからなくって・・・。でも本当にみなさんのおかげです。」 私はジュンコの謙虚で素直で、真っ直ぐな性格が本当に嬉しかった。ときたま見せる笑顔もホントかわいいとも思った・・・。 私はそんなジュンコのことがだんだん気になっていた。ある日、気づくと私はジュンコに仕事とは全く関係ない質問をしたりしていた。 私:「あ、ジュンコちゃん・・・。最近、彼氏とはどう?」 ジュンコ:「えっ、どうって・・・。べ、別に、特には・・・(困)。」 私:「ご、ごめん、ごめん、くだらないこと聞いて!別になんでもないからさ!」 ジュンコ:「あ、はい・・・。すいません。」 私:「あ、いや、謝らなくても・・・。ホント気にしないでね!」 ジュンコ:「・・・本当最近、仕事が忙しいっていうか、楽しいっていうか・・・。でも、家に帰るとちょっと疲れてて、彼氏とはあまり会ってないんです・・・。だから・・・。」 私:「そ、そうだよね。今は仕事で頭いっぱいだよね!ごめんね、変なこと聞いて!」 私はふと、ジュンコが困った顔を見て我に返った。いかん、私には彼女がいるんだと・・・。でも、ジュンコが答えた言葉が妙に嬉しかった・・・。 それから私はジュンコに二度とプライベートのことを聞くのをやめることにした。 今のジュンコとの関係を壊したくなかったから・・・。
それから数週間が過ぎ、会社の期末が迫って来るなか、みんなは躍起になって営業活動をしていた。でも、どうゆうわけか、私だけはこの数週間全く受注が取れていなかった。これをスランプというのだろうか・・・。いや、違う。自分では分かっていた。日に日に私はジュンコのことが気になって、仕事に集中出来ていなかった・・・。どちらにせよ、胃は痛い・・・。あと、心の中も。 そんな日が続いていた日、私は久々に部長に呼び出され、渇とイヤミを言われ続けた。とても悔しかった・・・。 その晩、私は竹田先輩と一緒に近くの居酒屋に行ってお酒を飲んだ。先輩も私に気を使ってくれて私を励まし続けてくれた。 家に帰ると、私はなかなか眠れなかった。布団に横になって無理に寝ようとするが、私は酔った勢いである行動をしてしまった。時間はとっくに午後11時を過ぎていたのに・・・。
”トゥルルルル・・・・トゥルルルル・・・・”
私:「あっ!!」
”ピッ!”
私は初めて、仕事中以外にジュンコの携帯に電話をかけてしまった。しかも、数コールして慌てて電話を切った・・・。 いわゆるワンギリ状態・・・。 私:「あ−いかん!俺は何をしてるんだぁー!?どうかしてるぞー?!あーいかんいかん!もー寝るぞ!寝るぞ!!」 私はそう叫びうつぶせで布団を頭からかぶり、携帯を目の前のソファーに投げ捨てた・・・。
そして、その5分後・・・
”リリリリリン・・・・リリリリリン・・・・”
私:「ぬぁっ!?なんだぁ?!こ、こんな時間に?!」
私:「・・・・う、嘘?!ま、マジでぇ・・・?!」
私は、その着信番号表示に驚きを隠せなかった。 私は心臓がバクバクしながら携帯にでた。 私:「あっ、も、もしもし!」 ジュンコ:「・・・もしもし・・・先輩?」 私:「あっ、う、 うん、ごめんね、こんな遅くに・・・」 ジュンコ:「・・・えっ、はい、びっくりはしましたけど。 着信が・・・あったので・・・どうかしたんですか??」 私:「い、いや、実は、あの、先輩とお酒のんじゃって、だから、あの・・・」 ジュンコ:「・・・(笑)あはは、酔ってるんですね?明日も仕事なんですからね。」 私:「あー、ホントごめんね。ホント悪気はないんだ、よ、ね・・・(汗)」 ジュンコ:「(笑)分かってますよ。これからもお酒は飲み過ぎないで下さいね。」 私:「ホント急にごめんね。今後は気をつけるから・・・。おやすみ!」 私は一気に酔いがさめた。そして、ジュンコが怒ってないことが本当にほっとした。でも、この数分のささいな時間が私にはもの凄く長く感じ、疲れと心が癒された感じがした・・・。
翌朝、私はいつもよりよそよそしくジュンコに昨日のことを謝った。ジュンコはいかにも覚えてないふりをして、私にはいつも通りに接していた。
その日の夕方、ジュンコが会社から帰る時に、私に小さい声であることを言っていった。 ジュンコ:「ケンジ先輩、あの・・・電話の件なんですが。土日以外ならたまに電話してもいいですから(笑)」 私:「・・・!?えっ、ホント?!マジでぇ〜!?」 ジュンコ:「(笑)はい。でも、たまにですよっ。お疲れさまでした。」 私はドキドキした。その時は後輩としてではなく。一人の女性として・・・。
その後も、私は定期的といっては変だが、ジュンコとは週に1、2回は夜中に電話をすることになった。携帯のメールアドレスも聞いたので電話が出来ない時は、マメにメールを送っていた。 でも、電話やメールのことでは、お互いに彼氏と彼女がいるのである程度ルールは決めていた。夜中に電話をするときは、お互いにワン切りをして合図をすること。メールは彼氏と居るときは返信をしないこと。土日は電話もメールも一切しないということ。 話した 内容といえば、ほとんどが彼女に関することばかりを聞いていた。彼女が10代の時のこと、昔の学校のこと、両親のこと、友人のこと、趣味などいろいろ聞いた。 ただ、お互いに彼氏、彼女の話は一切しなかった。いや、お互いに聞こうとしなかった。後、彼女は一人暮らしだった。 でも、ワン切りやメールの返事が無いときは、私は異常に寂しい夜を感じるようになった・・・。
私は日が進むごとに、ジュンコの彼氏に悪いと思いながらも、毎日のように電話やメールが頻繁になっていった。
その後もルールはちゃんと守りながら、ほぼ毎日のようにジュンコと連絡を取り合ってるいると、嬉しいことにそのうちジュンコからも電話やメールが頻繁に来るようになっていた。 私は気づいていた。ジュンコは確実に、彼氏との会う時間が減っていたということを・・・。 もちろん確実に私も・・・。
そんなある日、私は自分の彼女サナエと会う約束をした。 最近の自分の気持ちをサナエに伝えたかったから・・・。
私は最近意識的に、サナエとは時間と距離と間隔を開けていた。いいわけはいつも仕事が忙しいと・・・。 以前は彼女と会えない日が続くと彼女は怒り、私は平謝りをしたものだが、最近は怒っていても適当にメールを返すだけだった・・・。 たぶん、もしかすると彼女も私の気持ちは薄々気がついてるかもしれない・・・。 それを告げるのは本当に・・・私は勝手な男だ・・・。
その後、約束の日がきた。サナエはいつもよりよそよそしていた。私はそんな彼女を見てすぐに話を切り出せなかった。しかも、もうすぐ彼女の誕生日が近いので余計に話しづらかった。 会ってから数十分一緒に夜の街を歩いていたが、二人の間には無言の空気が漂っていた。 やがて、二人長い沈黙の中、とうとう彼女から口を開いた。 サナエ:「・・・ケンジ。私に隠し事あるでしょ・・・?」
・・・私はドキっとした。二人は立ち止まり、私は動揺を隠せないまま彼女に答えた・・・。
私:「・・・ 。あ、あのさぁ・・・。じ、実はさぁ・・・」
・・・結局私は彼女に自分の気持ちをすべて話した。彼女はびっくりした顔をしていたが、泣きはしなかった。
・・・罪悪感・・・・。
その後、私は家に帰ってもずっと反省していた。両手で頭を抱え机の上でひたすら考えていた・・・。今日は目の前の携帯も誰からもメールが入らず静かなものだった。 でも今夜の私は、ジュンコにさえメールを送りたくなかった・・・。
翌日、私はやや寝不足で出勤した。とても憂鬱な一日が始まると私は会社で一人暗くなっていた。 しかし、そんなときに私に一人の女性が話かけてきた・・・。
ジュンコ:「(笑)
せーんぱい!!おはようございます。
その女性からは、暖かい笑顔と力強い輝きが放たれていた・・・ その時、私は、一つだけ確信したことがあった・・・・
・・・・私は、
・・・・彼女(ジュンコ)が好きだ
その後も、私はサナエとは連絡を取っていなかった。もちろんあの日から、サナエからメールすら来ていない。そんな状態で私はひたすら仕事に集中し、先日の罪悪感と出来事を忘れようとした・・・。
数日後、私は仕事も順調にいっていたが、ジュンコとも以前より仲は良くなっていた。仕事帰りには打ち合わせと題しカラオケボックスに行ったり、残業した帰りなどは一緒に居酒屋や食事にも行った。二人ともお酒は飲めないのに・・・ (笑) ジュンコ:「(笑) あー!今日も疲れたぁー!先輩、今日もご馳走になっちゃっていんですかぁ?」 私:「あのなぁ〜。あたりまえだろぉ〜。おまえにおごってもらうくらいなら先輩辞めるわー!!(笑)」 ジュンコ:「(笑) はいはい。分かりました。今夜もごちそうさまです!・・・じゃあ、今日もお疲れさまでした。」 私:「おっ、お疲れ!気をつけてな!」 ジュンコ:「はいっ。おやすみなさい。」
私:「・・・・あっ !・・・・ジュンコちゃん・・・」 ジュンコ:「?・・・何ですか?」
私:「・・・・・・・」
ジュンコ:「・・・ あららら〜も、もしかして、先輩・・・・私とバイバイするの寂しいとかぁ〜??(笑)」
私:「・・・・・・・・・」
ジュンコ:「・・・(笑)冗談ですよ!冗談!・・・どうしたんですか??」
私:「・・・・・・・(笑)ばーか!!おまえなんかとバイバイして誰が寂しいもんかー!!だいたい明日になれば、イヤでもまた会えるっつーのー!!(爆笑)」 ジュンコ:「あーっ!!ひどーい!!(笑)普通別れ際にそうゆうこと言いますぅ〜??」
私:「(微笑) ジュンコちゃん・・・暖かくして寝ろよ。風邪、ひくなよ。」
ジュンコ:「えっ、・・・・・はい。」
それからというものジュンコと私は日が経つことに親密になっていった。もちろん、ジュンコとはつき合ってはいない。 今はまだ「友達以上恋人未満」。
その後も、私とジュンコは会社内では先輩と後輩という関係だが、プライベートではすっかり友達以上に遊んだり相談相手となっていた。もちろん会社の社員達は、私とジュンコが夜にメールをしたり携帯に電話したり飲みに行ったりする関係とは誰も気づかなかった。(だいたい世の中の社内恋愛は、ほとんどの 社員達が知らないように関係をもつことが多いものだ・・・。)
そんなある日、私は例のごとくジュンコと食事に行き仕事のグチ話やら世間話をしていた。するとその後、どうゆう訳かジュンコが帰り際に自分の家に寄って欲しいと言ってきた。もちろん、私は驚きながらも断る理由も無くジュンコの自宅に向かった。
ジュンコ:「・・・先輩、私・・・先輩に嘘をついてたことがあります・・・。」 私:「えっ、何?!ホント?! ・・・何、何??」 そうジュンコは私と自宅に向かってる途中で真剣な顔つきで言ってきた。私は内心ドキドキしながら答えを待っていた。
ジュンコ:「実は私・・・船橋には住んでないんです・・・。実は今は千葉に住んでます。しかも会社から15分くらいの所に・・・。」 私:「えっ?!そうなの?!ち、千葉なんだ?!でも、なんで船橋って?!」
ジュンコ:「・・・。実は船橋は彼氏の家です。ほぼ毎日一緒に住んでましたので・・・。つい・・・。」 私:「あ〜あ〜ふ〜ん・・・ (汗)そうなのかぁ?!彼氏とねぇ・・・。で、千葉は自分の家なのね?」 ジュンコ:「はい。 ほとんどいなかったんで家賃しか払ってない状態でしたけど・・・それで今日は自宅で頼みたいことがありまして・・・。先輩の彼女にはホント申し訳ないんですけど・・・。」 私:「あ〜いやいや別に気にしなくていいよ。で、頼みたいことって・・・・なに?」 ジュンコ:「・・・。」 そして、私は初めてジュンコの家の前まで来た。外見は2階建で全部で6部屋あるアパート。壁はクリーム色だった。ちなみに駐車場は無し。 ジュンコの部屋は2階の真ん中の部屋だった。 ジュンコは家に着くと、1階のポストの中身を調べ、カバンから部屋の鍵を取り出しジャラジャラさせながら部屋の鍵を開けた。
ジュンコ:「かなりちらかってますけど・・・いいですか?」 私:「あ〜 もち、もち!俺全然気にしないから・・・・」 新鮮だった。ていうか、私自身初めて一人暮らしの女性の家に足を踏み入れた。私の鼓動は次第に早くなっていた。はっきり言ってどこかへ一緒にデートするよりも興奮しただろう。
ジュンコ:「・・・実は、今日お願いがあったというのは、これを捨てるのを手伝ってもらいたくて・・・」 ジュンコの目の前にあったのは、キレイに片づけてあった段ボールの数々だった・・・。中身を見せてもらうと彼氏と一緒に撮った写真やアルバム、彼氏に貰った物ばかりだった。 ジュンコ:「・・・先輩も気づいたと思うんですが、私この前、彼氏と別れました・・・。だから、今日すべて捨てて整理したいんです・・・。手伝ってくれますか・・・?」
私:「・・・う、うん。いいよ・・・。でも、何で・・・?」
ジュンコ:「ごめんなさい。・・・先輩でも理由は言いたくないので・・・。ごめんなさい・・・。」
私:「ご、ごめん。そうだよな。理由なんか聞いちゃって・・・ごめんね・・・」 彼女の様子やテンションは一気に暗くなっていた。私もこの重い空気に押しつぶされそうだった・・・。
私たちはその後、お互いに会話もほとんど無く、一緒に段ボールをどんどん燃えるゴミ置き場に運んだ。いろいろ捨てているうちに彼氏が着たであろう衣類や寝間着、枕、歯ブラシ、下着など、私はそれを見ながら彼女がつき合っていた時間の長さをヒシヒシと感じていた。その際、私は彼氏を羨み、ジュンコがフリーであることを時間が経つにつれて実感してきたのであった・・・。 そして次第にかたしているジュンコの動きはゆっくりになっていた。 やがて、 ジュンコの目からは、大粒の涙が溢れだした・・・。
それは今日もこの日本で一組のカップルが終止符をうった記しだった・・・。
私:「・・・大丈夫?・・・ジュンコちゃん・・・」 ジュンコ:「・・・・・・すいません。私、絶対に泣くつもりは無かったんですけど・・・。ごめんなさい・・・。」 私:「・・・・・・ジュンコちゃん・・・」
私はそんなジュンコに声もかけられなくなっていた・・・。 人は出逢いがあれば、必ずいつかは別れは来る・・・ そんなことを思い知らされた一日になった・・・
それから数時間が経った。最後に捨てたのは彼氏と一緒に買ったソファーだった。ジュンコもだんだんと落ち着きを取り戻し、数時間前とはうって変わってスッキリした顔になっていた。そんなジュンコの顔を見て私は若干だが安心した。 ジュンコ:「・・・有り難うございました。これで全部終わりです。本当に助かりました・・・。」 私:「・・・ジュンコちゃん、こんな時にホントありきたりだけど・・・がんばろうね。・・・また、がんばろう。」
ジュンコ:「・・・・・・有り難うございます・・・。」
そう言うと、ジュンコはまた泣き出してしまった・・・。 私ももらい泣きをしそうだった・・・。
私:「・・・今度、新しいソファー買ってやるからさ・・・」
ジュンコ:「グスン・・・・先輩が・・・泣かすな・・・。」
あの日からというもの、会社でもプライベートでも、私とジュンコの関係は急接近していた。以前より増してメールの数、会う時間は格段に増えていた。しかもお互いに、土曜、日曜日も関係なくなっていた。 自分でも何が驚くって、自然の成り行きで私は週に一回はジュンコの家に行っていた。初めて食べたジュンコの手料理は最高だった。 その後もジュンコの家に通う回数は次第に増えていった。ジュンコが家に居る時のかっこう(普段着)やエプロン姿は会社にいるジュンコとは別人のように見えた。私には仕事の疲れもイヤなことも本当に忘れられる居場所となった。そこには(会社の人達にジュンコの私生活を見せてやりたい!)とニヤニヤしながらジュンコと一緒にいる私が居た。 でも、何度も言うが、私たちはつき合っていない・・・ なぜなら、私はジュンコが恋愛に対して恐怖を持っている気がして、私の気持ちを伝えることも、肌に触れることも一切しなかった・・・。 女心を知りたい。ジュンコの心を除きたい。私は毎日そう考えていた。
その後も、ジュンコとはつき合ってはいないが、いつも一緒にいるような気がした。土日になれば一緒に買い物に行くようになり、会社帰りに二人でスーパーにもよく行くようになった。その中でも会社帰りに一緒にスーパーに行くのが私の唯一楽しみともなっていた。二人で献立を決め、二人で食材を選んで買い、二人で夕食を作る・・・好きな人とこんな生活が出来るなんて・・・これを幸せと言うのだろうか・・・。 そういえば、お互いに知らないうちに呼び方が変わっていた。 ジュンコ:「ケンちゃん、今晩もカレーでいいかなぁ?」 私:「え〜、 いいよ。全然OKー!何でもいいよ〜ジュンコ〜」 本当にジュンコの作ったカレーは最高に美味かった。私はジュンコを呼び捨てで呼ぶ度に、心地よい幸せを感じた。 こんな仲でも会社内では先輩と後輩という関係を徹底していた。もちろん、誰にもバレないように、気づかれないように必死で隠していた。だから、その後も会社の人達は誰も私たちを疑うものはいなかった。 でもたまに、社内でクセでお互い呼び方を間違えることもシバシバあった。 ジュンコ:「ケンちゃ・・・!!ケ、ケンジ先輩、ちょっといいですか?!(汗)」 私:「あっ!!ジュンコ・・・・ちゃん・・・何?(汗)」 そんなミスもお互いに顔を見つめ苦笑いをしていた。 でもこんなに仲がいいのに、お互いに気持ちを確かめ合ってはいない。そう、ジュンコが私を好きなのかも未だに私は知らない・・・。 でも、私は最近思っていた。形式ばった恋愛のようにつき合ったとかつき合ってないとかじゃなく、とりあえず好きな人といつも一緒にいれればいいかなと・・・。一緒に時間を過ごせればいいかなと・・・。 その後も会社では今までのように他人ぶっている二人だが、ジュンコが竹田先輩と仲良く話しをしているのを見るとよく妬いていた。逆にジュンコも私と事務員が仲良く話をしているといい顔はしなかった。嬉しいやら悲しいやら、社内恋愛はホント難しい・・・。
ある夜、私はいつも通りにジュンコの家に寄った。食事を済ませ二人で楽しくTVを見ていると、ジュンコの携帯にある電話がかかってきた。私には聞き慣れない着メロだった。
ジュンコ:「はい、もしもし・・・あっ ?!オ、オカダ君?!」
私はTVを見ながら気にしない振りをして、ジュンコが携帯で話しているのを集中して聞いていた。 ジュンコ:「ど、どうしたの?!ひ、久しぶり・・・だね・・・。」 と言うと、ジュンコはよそよそとベランダに出ていった。私は相変わらず気にしない振りをしていたが、異常に気になっていた。
オカダ:「ジュンちゃん、イノウエさんから聞いたんだけど、別れたんだって・・・?」 それは、ジュンコの前の彼氏の友人、オカダという男だった。
ジュンコ:「あ、あのね、ちょっと今、電話ダメなんだ・・・。」 オカダ:「そうなんだ、ごめんね。また電話していいかな?・・・ていうか、もう新しい彼氏出来た?」 ジュンコ:「・・・ホント、今日はごめんね。電話切るね。」 ベランダから帰ってきたジュンコは携帯を両手で握りしめ、何事も無かったようにまた私の隣に座った。 その後はまたお互いにTVを見ながらも、お互いに目を合わすことは無かった。ジュンコはずっと何かを考えていた。 私はその夜、結局ジュンコにオカダのことを聞くことを我慢し家に帰った・・・。 その日の夜は、とても気になって眠れなかった・・・。
ある週末の金曜日、私の携帯にジュンコから今夜は会えないとメールが入って来た。理由は久しぶりに旧友が千葉にくるらしく飲みに行くらしい。 でも、私はそんな理由は全く信じようとしなかった。
その日の夜は私も残業をして、久しぶりに竹田先輩と食事をした。本当に久しぶりに先輩とゆっくり話した気がした。でも、何回も竹田先輩に「おい、話を聞いてるのか?」と何度も言われた。私はジュンコのことが気になってしょうがなかった・・・。
その後、時間は夜の10時を回った。私も先輩と別れ、ジュンコにメールをうった。 でも・・・何十分経ってもメールは返ってこなかった・・・
私はその後もメールの返事が来るまで車の中でジュンコの家の傍で待っていた。胸騒ぎがした。いろいろ想像した。私は車の中で人を待つ辛さを噛みしめた・・・。 時間は12時を過ぎ、私もストレスが溜まり、とうとう携帯に電話をかけた。すると、ジュンコの携帯の電源は切れていた・・・。 私は一気にイライラが爆発し、電源が切れているのを知って、メールを何十通も送り続けた。最初の文章は冷静さを装っていたが、最後の方は不満と怒りを書いたメールとなっていた。
そして・・・ 夜中の1時を過ぎた頃、やっとジュンコから私の携帯に電話がかかって来た・・・。 ジュンコ:「も、もしもしー!ケンちゃん?!ど、どうしたの?!」
私:「・・・・・。」
ジュンコ:「黙ってちゃ、分かんないよ?!ねぇー!!」
私:「どこ、・・・行ってた・・・・・?」
ジュンコ:「えっ、どこって・・・友達と・・・・」
私:「違うだろ?!・・・・・オカダと会ってたんだろ?!」
ジュンコ:「はっ?!な、何言ってんの?!だから、私は・・・」
私:「嘘つくなよ!!だいたい何で携帯の電源切ってんだよ!!」
ジュンコ:「・・・・・はぁ(溜息)・・・もういい・・・おやすみなさい!」
私:「ちょっと待てよ!!俺はな、おまえが心配で何時間も待ってたんだよ!!」
ジュンコ:「・・・・・だから、もういい・・・・・」
と言うと、ジュンコは静かに携帯を切った・・・。
私:「ちくしょーーーーーっ!!!!」
私は苛立ちを隠せず、車の中で思いっきり大声を出した・・・。
結局、あれから時間も夜中の2時を過ぎた。私は変わらずずっと車の中にいた。もちろんジュンコに何があったのかをいろいろと想像をしながら・・・。
それからジュンコが電話を切ってから一時間が過ぎた頃、私の携帯に一通のメールが入ってきた。・・・ジュンコからだった。
[ 今、どこにいるの? ケンちゃん、逢いたい・・・ ]
私も同じ気持ちだった。そして、私はジュンコの家の前まで車を動かして停め、ゆっくりジュンコの部屋の扉をノックした・・・・。
そして・・・
その夜、私とジュンコは一線を越えた・・・
ジュンコは私の傍でゆっくりと寝についた・・・
二人が目を覚ました時には、既に外は昼になっていた。 私は寝ぼけながらも、ジュンコの顔を見つめるとジュンコは布団を頭からかぶり恥ずかしそうに隠れた。 布団に入りながら、私は昨晩のことをちゃんとジュンコに聞いた。 でも、ジュンコは本当に友達と遊んでいたらしく、携帯がつながらない理由は地下のカラオケボックスにいたらしい。オカダのことについても聞いたが、私の想像通りオカダは昔の彼氏らしい。 でも私はどちらにせよ、ジュンコへの疑いは既に消えていた。 それは、言葉よりも、何よりも、ジュンコと躰で通じ合うことが出来たから・・・。
その日の夕方、私はジュンコと食事をして真っ直ぐ家に帰った。夕飯を食べてる時に、二人でニヤニヤしていたのがとても印象的だった。私はいつもとは違う雰囲気に楽しく酔っていた。 ホント、オカダくんに感謝したい・・・。
月曜日、いつも通りに仕事を終わらせジュンコと会うと、ジュンコは私にこう言ってきた。 ジュンコ:「ケンちゃん、今、彼女とはどうなの?」 それは私が数ヶ月前にジュンコに聞いた質問と全く同じだった。 私:「もう、全然会ってないよ。もう自然消滅かな・・・・」 ジュンコ:「本当・・・?信じてもいいの?」 私:「あーもちろんさ。どうしたの?急に〜?」
ジュンコ:「私ね、これから、ケンちゃんと想い出いっぱい作りたいの。いーっぱい。いーっぱい。いろんな所にも行きたい。」
私:「あー行こうよ。想い出いっぱい作ろう。これからもいろんな所に行こう・・・・。いつも 、これからも一緒に・・・・。」
そう二人で話し合うと私とジュンコはこれから一緒に生活をしていくことを決めた。 それからというもの、私たちは毎週、毎週、どこかに出かけた。映画も買い物もディズニーランドも葛西臨海公園も、時間がある限りいつも一緒にいた。 そこには、お互いに気持ちを疑う不安など微塵もなかった。私たちには誰も入り込む隙間も余地もない、誰にも邪魔ができないくらい愛し合っていた・・・。
本当に幸せだった・・・・。
でも、私の中では一つだけ怖いことがあった。 それは、こんなに幸せな時間はいつまで続くのだろうと・・・。
あれから1年が経った。
ほとんど、私たちは半同棲状態になっていた。ジュンコの家には私専用の歯ブラシもあれば、下着もある。枕も寝間着もお揃いで買った。部屋の合い鍵も作った。私は自分の家にほとんど帰ることは無かった・・・。 1年経った今でも会社内ではジュンコとの関係はバレておらず、お互いに仕事も順調だった。先輩、後輩の関係もこの上なく順調だった。幸せな関係は変わらず続いていた。 その後もジュンコは、いつも私のそばで私を励ましてくれて、 そして、いつも私のそばで笑ってくれていた・・・ あの笑顔は本当に私の力になってくれた・・・
でも、そんなある日・・・
ある出来事により、私はジュンコと・・・・
私は、ある日、会社から東京に転勤を命じられた。 正直、ショックだった・・・。もちろんジュンコも動揺は隠せなかった・・・。
そして、私はある決心をした・・・
ジュンコに結婚を申し込んだ・・・ 会社を辞めて一緒に来て欲しいと・・・
・・・でも、ジュンコの答えは「NO」だった・・・。
その後、結局私たちはお互いに別れることを決めた・・・
ジュンコは最後に、ある場所で別れたいと言った・・・。
最後の別れの日、夜中に私たちは車で千葉から首都高速に乗り東京タワーとお台場に向かった・・・。 最後に二人で見た東京タワーの明かりや景色は とても悲しく目に映った・・・ この想い出は、一生忘れない・・・・
最終的に時間は夜中の3時・・・。 二人でお台場の自由の女神の下でレインボーブリッジを見つめながら座り、そして語り合った・・・。 今までの想い出と出来事が走馬燈のように浮かんできた・・・。
ジュンコ:「短い間だったけど・・・ありがとう・・・このお台場ですべて終わりにしようね・・・」
私:「・・・本当にごめんね・・・でも、これだけは信じて欲しい・・・
ジュンコ:「・・・うん・・・分かってる。・・・ 私がいけないんだから・・・・。」
私:「・・・・・・・・・。」
私はジュンコと話しているうちにだんだんと目頭が熱くなってきた。そして、私から次の言葉を最後に、もうジュンコに発することはもう無かった・・・。
私:「・ ・・前の彼氏と、・・・より戻すのかな?・・・・」
ジュンコ:「・・・・・・・・・。」
ジュンコ:「・・・ ・。もうメールアドレスも携帯番号も変えるからね・・・。もうケンちゃんのことはきっぱり忘れるから・・・」
私:「・・・・・・あぁ、分かったよ・・・これ、・・・家の合い鍵・・・・。」
私はその後、ジュンコにタクシーを拾いジュンコは千葉に帰っていった。そこには二人とも涙は無かった・・・。
私はそのまま、レインボーブリッジを見つめ朝を迎えた・・・。
もう、私の隣に、ジュンコはいない・・・・
私は帰りに車の中で声を出して泣いた・・・
その後、ジュンコは会社を辞めた・・・ ジュンコが言っていた通り、あれから全く携帯もメールもつながらず、連絡は途絶えていた・・・。 あの日以来、ジュンコの声はもう、聞けなくなった・・・。
私の、人生の1ページが終わりを告げた・・・
あれから、私は東京に行き、既に2年が経っていた。
そして、私はある女性と結婚していた・・・。
サナエ:「ケンジ!私に隠し事あるでしょ・・・?(笑)」
私:「ばぁか、あるわけないだろ?・・・ったく、いじめんなよ(笑)」
・・・その後、ふと、気づくと私は、昔ジュンコと一緒に暮らしたアパートまで来ていた・・・そう、無意識に・・・。
でも、もうそのアパートには、
ジュンコは住んでいなかった・・・・・・・・・・・
そう、 世の中には好きでもない人と結婚する人は少なくない・・・ そう、 好きな人を忘れるために結婚する人も少なくない・・・
それを、裏切りというのかは今後の結婚生活次第だと私は思う。
人にはいつか出逢いがあり、いつか別れが必ず来る・・・。
でも、私は数年経った今でも、
ジュンコのことを、
愛している。
それは、嘘じゃない・・・嘘はつけない・・・
ホントに男には未練があるものだ・・・ でも、そんなことは死んでも彼女サナエには言えない・・・
いや、一生言わない・・・
そう、 あの日から、あの夜から、私はジュンコという言葉は一切封印したが、私の心の奥底にいつまでも、
ジュンコが笑ってそばにいる・・・
そう、永遠の輝きを放って・・・
心の中にいつまでも・・・
終わり
<会社の後輩とサラリーマン編>
会社の社内恋愛って最終的に・・・転勤するか、結婚するか、 どっちか辞めるしかないと思うんだ・・・難しいよね・・・
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